脱炭素化や更新需要取り込む

鈴木造船(村上直人社長)は、新たに船を建造する事業と修繕事業の両輪で成長を目指す。新造事業では脱炭素化や老朽化に伴う船の買い替え需要を取り込む。修繕事業では修繕専門業者と連携したサービスを展開。設備投資を検討しており、建造から修繕まで一貫して対応できる体制づくりを推進する。昨年秋、財務基盤の大きなNiwaHoldings(本社大阪市)の傘下に入った。
(四日市・桝田宏行)
同社は小型タンカーやアルミ高速船など船舶の建造事業と、既存船舶の修理を請け負う修繕事業を展開している。本社を置く海岸に自前のドックを保有している。
主力の新造は5トン未満から千トンクラスまでの船の大きさに対応し、年4~5隻を手掛けている。新造は、世の中の脱炭素化の流れを受けて、従来の重油に代わり、二酸化炭素の排出の少ないLNG(液化天然ガス)など代替燃料を使用する船や老朽化した船の更新需要が旺盛なため、2030年ごろまで受注が埋まっている。
一方、修繕では、船舶修繕を専門に手掛ける鳥羽ドック(本社鳥羽市)と業務提携し、受注強化を図る。修繕技術などで連携しながら質の高い修繕サービスを提供する。修繕件数は足元で年20~30隻を対応しているが、鳥羽ドックとの連携により、20隻程度の上積みを図りたい考えだ。
同社は昨年10月、不動産や機械・部品販売などを展開しているNiwaHoldingsの傘下に入った。鈴木造船は創業来単独資本で事業を運営していたが、経営の安定化と事業の成長加速を実現するには、財務基盤の大きな企業グループの一員になることが最善策だと考えた。村上社長は親会社について「利益だけを追求するのではなく、企業の価値、成長、社会貢献を重視しており、グループ企業が夢を描けるよう支援してくれる」と話す。
1~2年後にも設備投資の実施を検討。進水した船を係留し、エンジンや電気設備などの艤装(ぎそう)工事を行う艤装岸壁の整備やクレーンの大型化を計画する。事業拡大に向けて人の採用に力を入れ、今秋にも地元や東京、大阪の空港、駅などで採用広告を打ち出す予定だ。
業績目標は2034年9月期に売上高100億円を掲げる。全国にある中小の造船事業者との連携も視野に入れる。
【メモ】本社四日市市富双1の1の3、電話059・365・7311。1907年創業。2026年9月期の売上高は40億円弱の見通し。従業員数は約40人。
参考情報
本取り組みに関連する内容は、2026年8月21日付 中部経済新聞に掲載されています。 詳細は以下のリンクよりご覧ください。
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